ホワイトニングの方法や注意点は?どんな効果がある?
ホワイトニングとはどんな治療?
ホワイトイングとは、歯の表面やエナメル質に付着した色素やくすみを取り除き、歯をより白く美しくするための治療法です。歯のホワイトニングにはいくつかの方法があり、それぞれ異なる特徴や適応があります。主に過酸化水素や過酸化尿素など成分を含む薬剤を使用して歯を漂白します。
歯のくすみや変色に対して効果的である治療法ですが、歯の健康状態や変色の原因によって注意が必要な場合もあります。
ホワイトニングにはどんな方法がある?
歯のホワイトニングは、使用する薬剤や施術方法によりいくつかの種類があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、個々の状況や希望に合わせて、適した手段で行うことが必要です。
オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングは歯科医院で行われるプロの治療です。歯科医師または歯科衛生士が高濃度の漂白剤を使用し、歯茎やその周囲の組織を保護しながらホワイトニングを行います。成増さくら歯科では、評価の高いオパールエッセンスBOOSTを使用したオフィスホワイトニングを提供しております。
特殊な光やレーザーを当てて効果を高めることもあり、一般的には1~2回の来院で効果が現れます。この方法は即効性があり、比較的迅速な効果が期待できるのが特徴です。
ホームホワイトニング
歯科医院で作製する特殊なマウスピースと薬剤を使用して、患者さんが自宅で行う治療法です。患者さんは歯科医師の指示に従って、マウスピースに薬剤を入れて装着します。
通常は数週間程度かけて比較的ゆっくりと効果が現れますが、しみる症状が出にくかったり、後戻りが少ないなどの利点があります。
デュアルホワイトニング
上記のオフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせて行う治療法で、歯科医院でのみ行える専門的な治療です。一般的には、この方法が最も漂白効果が得やすいとされています。
ホワイトニングサロンでの施術
上の3つとは異なり、歯科医院以外のホワイトニングサロンにて行う施術です。サロンで用意された設備や道具を使用し、スタッフの指示のもと自分自身の手で施術を行います。歯科医師などの専門家がいないことが多く、使用できる薬剤が限られる場合があります。
詳しくは、医療連携施設である町田歯科・矯正歯科のコラムでも解説していますが、ホワイトニングサロンは歯科医院ではないので、医療行為は行えません。
歯の色を直接漂白できる成分(過酸化物)を含む薬剤は歯科医師でないと使用ができないため、サロンで用いる薬剤では表面の汚れを落とすことしかできず、歯の色そのものを白くする作用はありません。
市販のホワイトニング製品
歯科医院やサロンでのホワイトニングの他に、市販のホワイトニング歯磨き粉やジェルを使用する方法もあります。これらの製品は、定期的に使用することで歯のくすみを軽減するものです。効果には個人差があるため、使用には注意が必要です。
ホワイトニングが有効な場合とそうでない場合
ホワイトニングは着色や変色の原因によって有効である場合と、適していない場合があります。ご自身の歯がどのような原因で着色・変色しているのかを見極め、ホワイトニングが適しているのかを見極める必要があります。
場合によっては、ホワイトニングをすることで歯や歯茎の健康状態に害を及ぼすこともあるため、歯科医師による診断や相談を通じて、患者さん個々の状況に合わせた適切なホワイトニング方法を選択することが望ましいと言えるでしょう。
ホワイトニングが有効なケース
外部の着色が原因
コーヒーや紅茶、ワイン、たばこなどが原因で歯がくすんでいる場合は、ホワイトニングが効果的です。
加齢による変色
年齢とともに歯が黄ばんだり、くすんだりすることがあります。このような場合も、ホワイトニングが効果を発揮します。
根管治療後の変色
根管治療(歯の根の治療)によって神経を取る処置をした歯は、徐々に歯の色が暗く、くすんだ色になってきます。このような場合には、神経を処置した歯のための専門的な漂白(ウォーキングブリーチ)を行うことで、歯の色を改善することができます。
歯の色が明るい場合
歯の色がもともと明るい人は、ホワイトニングによる漂白効果が比較的出やすいと言えます。明るい歯の色の場合、くすみを取りやすく、効果を感じられやすいでしょう。
ホワイトニングが適さないケース
歯の内部の変色
薬剤の影響や、遺伝などの体質的に内部から変色が起こっている場合、一般的にホワイトニングでは色の改善が難しいことがあります。このような場合には、被せ物などで見た目を改善する方法が必要となります。
歯の状態や健康に問題がある場合
虫歯や歯周病が進行している場合、ホワイトニングを行う前に虫歯や歯周病の治療を済ませておく必要があります。また、知覚過敏の症状がある場合も、使用を慎重に検討する必要があります。
ホワイトニングの薬剤へのアレルギーがある
ホワイトニングに使用する薬剤に対するアレルギーがあるケースがまれにあります。そのような場合にはホワイトニングを行うことができないため、他の方法を検討する必要があります。
ホワイトニングの注意点は?
歯のホワイトニングは美しい笑顔を手に入れるために効果的な方法ですが、いくつかの注意点もあります。薬剤によっては特別な注意事項がある場合も多いので、用法や用量などの注意事項を十分に確認して使用するようにしましょう。
適切な濃度、使用方法で行う
ホワイトニングに使用する薬剤には、歯や歯茎にダメージを与える成分が含まれていることがあります。適切な濃度の薬剤を指示通りの方法で使用するようにしましょう。
知覚過敏に注意する
ホワイトニングは術後に知覚過敏を引き起こす可能性があります。しみる症状が現れた場合は、歯科医師に相談し、適切な処置を受けることが大切です。
ホワイトニング直後は色の濃い食べ物を避ける
ホワイトニング後は、カレーやワイン、コーヒーなど色の濃い食べ物や飲み物に注意が必要です。ホワイトニング直後は後戻りが起こりやすいので、着色しやすい飲食物は避け、なるべく歯の白さを維持するようにしてください。
口腔ケアを忘れない
ホワイトニング後も適切な口腔ケアが必要です。定期的な歯磨きやフロスの使用、口腔洗浄剤の使用など、歯科医師のアドバイスを仰ぎつつ、正しいケアを行いましょう。
定期検診を受ける
ホワイトニング後は歯科医師の定期的な診察を受けることが重要です。歯の健康状態をモニタリングし、必要に応じて適切な処置やケアを受けるようにしましょう。
ホワイトニングサロンと歯科医院の違い
最近では、ホワイトニングサロンと呼ばれる専門店や、ジムなどでもホワイトニングを受けることができる場所が増えてきました。歯科医院での施術と比べると、比較的安価で気軽に施術を受けることができますが、いくつかの注意点もあります。
先述のとおり、歯科医院で使用する薬剤には、過酸化水素などの漂白効果のある成分が含まれていますが、過酸化物は歯科医師でないと使用ができないため、ホワイトニングサロンの薬剤にはそうした成分が含まれていません。
そのため、一般的にホワイトニングサロンで使用される薬剤では、歯の色を直接漂白することはできず、表面の汚れを落とすことによる効果しか得ることができません。
歯科医院でのホワイトニングは、医療的な視点と専門家による施術により、安心して施術を受けられるメリットがあります。ホワイトニングサロンでは手軽に受けられる反面、医学的な管理が行えなかったり、思うような効果が得られない可能性がありますので、ご自身の歯の健康状態や、治療の目的に応じて、どのような方法が適しているか考慮する必要があります。
近年では、漂白ではなく歯の表面のステインを落とすだけのものであっても、ホワイトニングという言葉が使われていることがあります。混同しないように注意しましょう。